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人生の選択

10代のまだ自分が確立しきっていない不安定な時期に、受験に限らずわりかし重大な選択をしなければいけないというのは、たいそう荷が重いことだと思う。他人の評価が気になったり、みんなと違う選択をして間違えるのが怖かったり…。子どもだって社会の中で生きているのだから、そういった心配は否応なしについて回る。

受験に限れば、塾講師として、入試科目の有利不利とか、どの学部がどんな仕事につながるかとか、具体的で現実的なアドバイスをするのだけれど、今回はもう少し抽象的なお話です。

 

私自身は、10代のはじめごろから20代の半ばまでは、選べるならば人とは違ったことを、という方針で生きてきた。そっちのほうがカッコいいから、ぐらいのノリで、たいていの場合たいして深く考えていなかったような気が今ではするし、当時としてはわりかし深刻に悩んでいたような気もする。いや、やっぱりそれなりにつらい思いをすることは多かった。

 

まあそれからいろいろあって現在は、自分以外のその他大勢と同じ選択をしようが、他とは異なった方向に突き進もうが、それは別にどっちだっていいんだよ、という心境である。

 

ともすれば周りに流されそうになる、ともすれば独りよがりに突っ走ってしまう、そういった不安定でとらえどころのない自分は、選択を重ねる度にその輪郭を形作る。なぜならば、それは「数多ある自分のあり得る姿」からひとつを選びとるということだからだ。だからといって、選ぶことを必要以上に怖がらないでほしい。取り返しのつかない選択なんて、人生でそうあるものではない。

 

人と同じか違うかは、何かを判断する際にどうしたって気にはなるだろうし、悩んだ末、ときに投げやりになることもあるだろうけれど、そんな時は、将来の「自分が」後悔しないように今選ぶんだ、ということを思い出してほしい。そうやって選び続けていけば、それが他人と同じ選択だろうが異なる選択だろうが、ちゃんと自分が気に入れる自分は出来上がると思うから。